2023年08月05日
表現スタイルの変遷と核
これまで古典的書作品に始まり、小字数書や近代詩文書などの現代書、超大作、トランスワーク、サークルワーク、MTカリグラフィー(マスキングテープによる文字表現、UNTITLED、、、
”七色の書”とたとえられた事もあるが、もはや同一人物の芸術表現とは思われないことも少なくない。
書の可能性、そして自分の可能性に挑戦し、手法をかえメディウムやツールをかえ、表現領域を変えたり広げたりしながら自分の生きた証を言葉に添えて焼き付けてきた。
変わらないのは心にもない概念や美観は描かない、描けないこと。全てが自分の心に響き続ける言葉や文字を題材とすること。それが自分の芸術の‘核’である。
その時その時の全力をもってその心の言葉になりきるための試行錯誤が作品となってきた。
文字素材と自分の心境との近さ、その距離感は、私にとって非常に重要だ。
文字素材の持つ不思議な魔力によって自分が解放されたり固定観念を吹き飛ばしてもらったり、自分の限界突破の大きな助けとなる。だからこそ素材選びは作品を自分らしく昇華するためのコアとなる。
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